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CSRレポートやWebサイトから投資すべき企業が見えてくる

末吉:

ところで、秋山さんが企業調査のアンケートをつくるときの質問を考えるのは、とっても大変だろうと思うんですが、企業にとっては「なんで、こんな質問に答えなくちゃならないの?」というものもあるのでしょうね。

秋山:

私たちの調査では、経営トップに自由に書いていただく形式のものと、選択式でチェックしていただくものとで、約60問、300項目ほどのチェック項目がありますが、企業の抱える課題に沿って、毎年、質問は少しずつ変えて工夫しています。
 そのなかでも、答えづらい質問ですと、「役員が不正を犯すことに備えた対応手続きをとっているか」「取締役の選任基準を開示しているか」でしょうか。とくに、後者は回答できないケースが多いですね。この回答はコーポレートガバナンス(企業統治)と透明性の判断になります。イエスでもノーでもいいのですが、ノーの場合は理由を説明できるか、という話で。説明できないのは、なにかそこに問題が隠れているのではないかということです。

末吉:

秋山さんに回答を出すということ自体が、企業にプレッシャーをかける、という効果もありますよね。質問にいいかげんなことを書いてしまったら、後で突つかれたときに必ずボロが出るわけですし。ビジネスの世界は有言実行。「陰徳あれば、陽報あり」ではダメで、明確に表に出してチェックをして、という時代に、すでに入っていると感じますよ。
 それに、秋山さんの会社のCSRも試されるわけだから、面白い存在ですよね。不正を正していく存在というか、隠れて義憤を感じている人を減らしていく存在というか。社会のニーズが生んだ、新しいビジネスだと思いますよ。

秋山:

ありがとうございます。

末吉:

最後に、SRIの視点で株式投資先を選ぶとしたら、なにに注意したらいいのか。読者にアドバイスを!

秋山:

「CSRレポート」はヒントになるものが多いです。それを参考にされる際の注意点としたら、立派でキレイすぎることを書いているものは、眉唾(まゆつば)と思ったほうがいいかな(笑)。トップが語っていることは、そのまま企業イメージになりますから、どの企業が話しているのかわからないような、どの企業でも名前だけ変えれば使えるようなことを言っているものは、あまり信用なさらないほうがいいですね。現実の姿とトップの発言が一致している、社員の声が載っている、マイナス情報も開示しているものは信用してもいいのではないかと思います。
 また、企業のWebサイトも参考になると思いますよ。企業姿勢や企業理念がしっかり書かれているサイト、まるで書かれていない企業のサイトとありますが、そこに掲載されている情報から、どれだけその企業がCSRに力を入れているかが見えてきます。

末吉:

飾りすぎず、正直に広報しているのが、正解のような気がしますね。

秋山:

じゃないと、しんどいですし、なにしろ続かないですから。それは企業だけの話ではなくて、社会での人のあり方と同じなんですよね、やっぱり。

『社会責任投資とは何か-いい会社を長く応援するために』
(生産性出版発行)

秋山さんがSRIの歴史から、日本型SRIのあり方、SRIの考え方を用いた長期投資の方法などを伝授してくれるゾ! 「あなたの1万円が社会を変える」ことを提唱しておる。また、秋山さんが行う企業調査の内容や、調査で出た回答(2002年度版)も掲載しておるんぢゃ!

『有害連鎖』 (幻冬舎発行)

アメリカでハリケーンが起きると、中国でマイカーが増えるって、末吉さん、マジっすか??? これ、「風が吹けば桶屋が儲かる」の逆バージョンっていうの? 環境をダメダメにする50の有害な現象がリンクしている事実を、ギザわかりやすく書いてあって、ヤバイくらいにエコってるし〜!

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