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エコカブProject

企業活動によって環境破壊をしたり、不祥事を起こしても、貸して儲かればそれでいい、という考え方の金融機関は間違っておるんぢゃないかのぉ。
いまは、ほんの小さなプロジェクトだとしても、貸して大きく儲けられる相手ぢゃなかったとしても、社会や環境、教育、福祉などのために頑張る人にお金を貸すことは、未来を変える「社会の儲け」といえるはずぢゃ。
そこで最近、じわじわと増えている「コミュニティバンク」にスポット!
なかでも、アーティストが環境への「想い」に融資している、ap bank理事の見山謙一郎氏をお迎えし、「儲かればいいから貸す」ではない金融の世界について大いに語り合っていただいた。

撮影協力/kurkku
撮影/岡本 寛

みやま・けんいちろう/1967年、東京都生まれ。大学卒業後、住友銀行(現・三井住友銀行)に入行し、金沢文庫支店、人形町支店、東京営業第二部部長代理などを経て、2004年本店営業第一部上席部長代理に。2005年3月社会人大学院(MBA)修了後、企業とNPO・NGOとをつなぐ「インターミディアリーNPO」の設立準備中に、有限責任中間法人APバンクの代表理事であり、音楽プロデューサーの小林武史氏と出会い、触発される。2005年10月三井住友銀行を退職。同年11月にAPバンク理事COOに就任した。

お金で世界を変えていく。アーティストの勉強会からプロジェクトは始まった

―――アーティストが発起人になっていることで、ap bankはコミュニティバンクのなかでも注目度が非常に高いと思います。しかし、まだその存在を知らない読者もいるので、設立の経緯から、まずは教えていただけますか。

見山:

(敬称略)

始まりは2002年のことです。音楽家の坂本龍一さんがGLAYのTAKUROさんと一緒に「Artists’Power(アーティスト・パワー)」というメーリングリスト(ML)を始めたんですね。アーティストも世の中の、とくに環境問題について関心を持っていくべきではないかと。そこに現在のap bankのメンバーである、音楽プロデューサーの小林武史と、Mr.Childrenの櫻井和寿も参加したという流れです。
ただ、MLだけでは専門用語が飛び交うことで、なんだか難しくなってしまって、発言する人と、そうでない人が出てきてしまったんです。
そこで、小林が「一度、参加者でリアルに会うことで、話し合ったほうがいいんじゃないか」と勉強会を提案したわけです。実際に集まって勉強会を行うなかで、講師に未来バンク事業組合の理事長で……。

末吉:

現在、ap bankの監事にもなられている田中さん。

見山:

はい。田中優さんをお招きしたんですね。そのときに田中さんが「自分たちの望むべき未来のためにお金を使うことができるんだ」と言われたそうなんです。小林も櫻井も好きな音楽で生計を立てていますから、その恩(音)返しというか、自分たちのお金を使って、世の中に想いを込めていくこともできるじゃないかと。そこからap bankをつくる構想になっていったようです。
「AP」は「アーティスト・パワー」という意味もありますが、「オルタナティブ(代替可能な)・パワー」という意味もかけ合わせたもの。有限責任中間法人というスタイルで、環境問題に取り組む団体に融資をしようと、非営利の貸金業として設立したというわけなんです。

末吉:

日本ではap bankさんが新しい活動だと注目されていますが、世界でいうと、セレブリティが社会問題に取り組んでいるケースは多いですよね。アーティストが活動に取り組むことで、より多くの人に関心を持ってもらうような。これは非常に大切なこと、すばらしい活動だと思います。世界でなされているように、ap bankも社会にもっと浸透させていける可能性はありますよ。

見山:

融資自体は、まだ小さな活動ですけど、アーティストのダイナミズムを活かす仕組みも、小林といろいろと考えています。この2つのバランスをうまく取っていかないと、とは思っていますね。

 

 

 

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