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今月の特集

 

1951年、山口県生まれ。大学卒業後、日興證券に入社。投資情報部長などを経て、東海東京証券に入社。東海東京調査センターに出向し、投資調査部長兼チーフストラテジストに。2003年からは取締役投資調査部長兼チーフストラテジストとして活躍。入社以来、一貫して調査・情報部門に携わり、各種メディアへの出演、寄稿多数。テレビ東京系「モーニングサテライト」、ブルームバーグTV、日経CNBC、ラジオ日経などに出演。

1937年、旧満州に生まれ、その後大分に。九州大学卒業後、日興證券に入社。同社在籍中にノースウェスタン大学に留学しニューヨーク支店勤務、ロサンゼルス支店長を経て退社。1980年に三原淳雄事務所設立。経済評論家としてテレビ、講演、執筆などで活躍。日本におけるバフェット研究家の第一人者としても知られ、多数の著書、翻訳書を出している。現在、東海東京調査センター理事、大阪経済大学大学院客員教授を兼任。『月刊モテカブ』VOL.12の巻頭特集にも登場。

1940年生まれ。大学卒業後、日興證券(現・日興コーディアル証券)入社。日興リサーチセンターで企画調査部長、ロンドン駐在員事務所長を経て、日興証券情報部長、東京証券総合研究所常務に。東海東京証券および東海東京調査センター顧問・首席アナリストを歴任し、2003年、独立。現在、石川証券投資研究所代表。『月刊モテカブ』VOL.9の巻頭特集に登場後、本誌にて「投資情勢 アナリストの目」を連載中。



2007年の日本経済を総括すると?

2007年は1月4日の終値が1万7353円でしたが、12月4日現在では1万5480円と大きく下がるという相場でした。

この1年を振り返ったご感想からお願いしたいのですが。

三原:
(敬称略)
2007年を一言でいえば、世界がどんどん変わっているのに、日本の投資家は相変わらず変われない……。そんな図式が見えた1年だったということですね。いまの1年は昔と違い、変化のスピードが速い。明らかになったのは、世界経済はひとつになり、まさにフラット化したということでしょう。
石川: 新興国が国際的に認知された年でもありますね。お金の流れがはっきりと新興国のほうに向いてきた。産油国、BRICs、東ヨーロッパ、南米などが強くなってきたのが大きい。それを裏付けるのが原油価格ですね。100ドル寸前まで行って調整に入ったが、もう元に戻らないという認識が出てきました。これは新しい価格体系を前提とした経済システムがあらためて考えられ始めている表れだと思いますね。
中井: 私は2007年のキーワードは「デカップリング」(非連動)だったと思います。つまりアメリカ経済と世界経済の分離です。いままでの世界の同時株高現象が2007年まで続いた。その背景としてBRICs の成長が原動力になったのは間違いないでしょう。新興国市場における低賃金のおかげでインフレなき景気拡大が続いてきて、新興国市場は活況でした。それに関連して日本でも海運とか鉄鋼、資源、商社などが上がりました。輸出産業のなかでは、とくに海外に展開を求めたところや新興国市場に活路を見いだしたところが、好業績でマーケットでも大きく評価されています。でも内需はボロボロで、ほとんどパッとしませんでした。結局、日本株は1万8300円までしか上がらなかったし、アメリカもそれほど上がらなかったわけですね。

 

 

2007年は上海ショックがあって、その後、サブプライムローン問題で世界の市場が下げた1年でもありました。

 

それについてどう思われますか。

石川: あの上海ショックはサブプライムローン問題を示唆したんだと思います。第一次ショックだったという認識です。それがいまエスカレートしている。2007年は世界経済が、いままでにないような大きな転機にぶつかったのだと思います。じつはこうした大きい変化は、ちょうど10年刻みで起こっている。1980年代後半はS&L(貯蓄貸付組合)が破綻した。その後、1990年代にはアジア通貨危機やそれからロシア財政危機のときのLTCM破綻。そして2007年ですね。
中井: こうした転機においてマーケットが下げる局面では、1987年のブラックマンデーや1998年のLTCM破綻など、これまでは利下げによって短期で回復したパターンが多いんです。しかし、たとえば2001年末から2002年にかけて起きたITバブル崩壊では、エンロン事件による企業会計不信の問題から、マーケット全体に不信が広まり調整が長引いた。今回のサブプライムはこれに似ているように思います。
石川: アメリカに対する信任が揺らいでいるんだと思います。それがドル安にはっきり出ている。ドルの信任が揺らぐようなことを何回もやっているうちに、それがボディブローのように効き始めてきた感じです。
中井: アメリカは熱すぎず冷たすぎず、緩やかな成長を続けるゴルディロックス経済(後述)で、世界経済を引っ張る一翼を担ってきた。新興国の製品をアメリカがどんどん買ってくれた。しかし、今後はその状況に変化が見えるかもしれませんね。

 

 

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